妊娠の仕組み

妊娠の仕組み

排卵・受精・着床、精子と卵子など、妊娠のプロセスについての基礎知識を学んでみましょう。

妊娠するためには欠けてはならないプロセスが3つあります。

3つの妊娠プロセス:1.女性 排卵をする   男性 射精をする 2.精子と卵子が受精する。 3.受精卵が着床する。

この3つのプロセスを経てはじめて妊娠は可能となります。 妊娠がなかなかできないケースというのは、このプロセス中のどこかにトラブルを抱えています。

排卵について

卵胞期

排卵によってひとつの卵子が卵巣から出されます 月経周期が12日目頃までの期間。
卵巣の中で眠っていた原始卵胞が発育・成熟していく期間です。卵巣内にある数万個の原始卵胞は、月経が終わると脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)、卵胞ホルモンの刺激を受けて二次卵胞・三次卵胞へと成熟していきます。卵胞期に発育している卵胞は、卵胞ホルモンを分泌しています。

排卵

月経周期12~16日目頃。
成長した卵胞から分泌される卵胞ホルモンがピークになった後、24~48時間後に脳下垂体からLHが大量に分泌されるLHサージが始まります。
LHサージによって急激に成熟したひとつの卵胞の壁が薄くなり、中から卵子だけが腹腔内に飛び出し「排卵」となるのです。(LHサージ開始から15~24時間後) 排出された卵子はおよそ24時間のあいだ受精能力があります。

LH サージがおこることで、成長していた卵胞のうちの一つだけが大量に分泌された LH の刺激を受けて急速に成熟します。 成熟した卵胞の壁は薄くなり、LHサージが始まってから約15~24 時間後に中から卵子だけが腹腔内に飛び出し「排卵」 となります。
排出された卵子はおよそ24時間のあいだ受精能力があります。

黄体期

月経周期16日目頃から。
黄体が形成されている期間はほぼ14日間。個人差はほとんどないというデータもあるため、排卵日を予測するのに、次の月経開始予定日からさかのぼる計算方法もあります。
卵子が飛び出した後の卵胞は24~96時間の間に黄色く大きな「黄体」となります。黄体は月経周期で数えて20日目頃ピークの大きさになり、妊娠を維持するための黄体ホルモンと卵胞ホルモンを分泌して卵管、子宮を刺激し、受精卵に必要な栄養や子宮内膜を分厚くするなどの環境を整えます。
受精卵が着床しなかった場合、その約14日後に退行し黄体ホルモンの分泌も減少、月経が起こります。この卵胞期に戻るサイクルが1ヵ月の卵巣周期です。妊娠した場合には黄体は「妊娠黄体」となり妊娠末期まで妊娠状態を維持し続けます。

受精について

受精について排卵された卵子は卵管膨大部で待つ精子と一つになり、受精卵となります。
受精卵は卵子がもつ22の常染色体と性染色体X、精子が持つ22の常染色体と性染色体XまたはY、合計46個の染色体をもつ新しい命です。
受精する精子がXの性染色体を持っていれば女の子、Yの性染色体を持っていれば男の子になります。

着床について

着床について精子と卵子の核同士が融合することで受精が完了した受精卵は、ゆっくりと細胞分裂を繰り返し、発育しながら卵管を下ります。およそ48時間かけて子宮に到達するあいだ、子宮の内膜は卵巣からのホルモンの働きによって、柔らかく、厚くなっていきます。
受精卵はこうして受け入れ態勢を整えた子宮内膜の一ヵ所に取り付いたのち、ゆっくりと潜り込んで根を下ろし、しっかりと母体と結びつきます。これが着床です。(排卵から7~11日後) 着床はすなわち妊娠の成立です。受精卵からは胎盤が形成され始め、その胎盤は妊娠中期に入るころまでに徐々にかたちづくられます。

ページ先頭へ戻る